孝道山歩(こうどうさんぽ)

2021/09/01

心の手入れを怠らない

〜8つの徳目を大事にし 自らの幸せの尺度もつ〜

 明けぬ夜はないと仏に教えられ

 新型コロナウイルス感染の第5波を迎える中、孝道山の夏の風物詩、川柳ぼんぼりが参道に並べられました。500余りの川柳はコロナ禍の世相を反映したものが多く見られました。

 自粛して見つめ直すもいい機会

 本を読む心の手入れ怠らぬ

 自由に移動したり、集まったり、対話したりすることが制約される中、「『できない』ことを嘆くのではなく、『できる』ことに感謝して、満足を知る智慧を養うことは大切です」と話すのは、孝道山の岡野華蓮三世副統理です。「少欲」「知足」「遠離」「精進」「不忘念」「禅定」「智慧」「不戯論」の8つの徳目(八大人覚)の大切さを挙げています。

 中でも、「いまのような不安を感じやすい時に、自分と相手の心に安穏をもたらすために、軽率な言動を控え、思いやりのある言動を心がけたいものです」と話します。川柳にもこうあります。

 気配りのその一言が華を添え

 いい言葉こころに埋めて今がある

 ぼんぼりに照らされた夜の境内は静けさが漂っていました。来年こそ、「こころ富む炭坑節の輪の中に」多くの人の姿があることを願っています。そして、コロナ禍が収まった暁には、こう言い合えるように、いまを大切に過ごしたいものです。

 幸せの尺度を変えたウイルス禍

2021/08/1

人の心の色と香り思う

〜物事をじっくりと考え  伝える言葉豊かにする〜

 ハスの花が夏の日差しを浴びています。花の周りをハチが飛んでいました。
このハスはオオガハス(古代ハス)です。3日間開いたり閉じたりして、4日目に散ります。この日も昼間に閉じました。

 「ブッダの真理のことば」(中村元訳)の「花にちなんで」の章に、こんな言葉があります。

  蜜蜂は(花の)色香を害わずに、汁をとって、花から飛び去る。聖者が、村に行くときは、そのようにせよ。

 同じ言葉を「法句経」(友松圓諦訳)ではこう表現しています。

  花びらと色と香を/そこなわず/ただ密味(あじ)のみたずさえて/かの蜂のとび去るごとく/人々の住む村落(むら)に/かく牟尼(ひじり)は歩めかし

 コロナ禍での2度目の夏を迎えましたが、人と会って話を聞いたり、思いを伝えたりしにくい状況は変わりません。電話やメールで伝える言葉の難しさを感じている人も多いと思います。
 
 岡野正純孝道山統理は「これまで以上に相手に伝える言葉をよく考えることが大事」であるとして、こう話します。

 「そのためには自分の普段の心の持ち方、何に注意を向けて過ごしているかが大切になります。物事をじっくりと見たり、考えたり、判断したり、いろいろなことに気が付いたり、自分の内面と向き合ったり、内面を探ったり…。これらを怠っていると発する言葉も相手の心に届かないものになってしまうと思います」

 人の心の「色と香」を損なうことのないように、言葉を磨いていきたいものです。

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