在宅「いす坐禅」の勧め



 コロナ禍のために家で過ごす時間が増え、ストレスもたまりがちないま、気軽にできる「いす坐禅」をお勧めします。仏教の修行である「坐禅」は、 迷いや苦しみ、とらわれの感情と距離をおいて、自分自身をありのままに観(み)る力を養うためです。



「数息観―ありのままに観る」

 坐禅の基本である「数息観(すそくかん)」は、 読んで字のごとく、〝息(呼吸)を数える〟ことに意識を集中します。すると体も呼吸のリズムに従い、頭と体、心が統一されて次第に心が落ち着いた状態になります。
 呼吸を数えるうちに、さまざまな思いや感情が湧き出てきたら、再び、呼吸に意識を戻し、呼吸を数えることに集中します。
 これらは思考や感情を止めることではありません。思考や感情に振り回されることなく、淡々と、ありのままの自分をながめられるようになるための訓練です。これを実践し、思考や感情と距離をおく力を養うことは、平静な心を養い、注意力を高めることにもなります。



「始める前の環境づくり」

 まず、集中しやすい環境をととのえましょう。テレビやラジオなどは消して、なるべく静かな場所を選びます。目の前にあるものに気を取られないように、壁に向かって座るのが基本です。



「スタート」


  1. いすの高さを確認
     椅子に座って高さを確認します。低すぎる場合はクッションなどを使い、座面よりひざが上がらないように調整します。足の裏がぴったりと床に着くようにします。



  2. 首や関節をほぐす
     椅子に座る前に少し体をほぐしておきます。首の付け根に手を置いて首を回すことで、無理のない範囲でほぐすことができます。



  3. 骨盤を立てて座る
     いすに座り、左右の坐骨の間のちょうどいい位置に、体重が真っすぐに落ちるようにします。すると上体が自然に上に向かって伸び上がる感じがします。その自然な動きを邪魔しないようにして、股関節、骨盤、背中、肩、首の筋肉をリラックスさせます。そして、「骨盤を立てる」ことを意識します。骨盤が前に少し伸び上がる感じです。骨盤の位置が決まったら、頭の重さを首に均等にかけて、体全体のバランスを保つようにします。



  4. 肩を楽に手を組む
     次に、手を組みます。肩から力を抜き、手は楽にして、右手の上に左手を乗せて、両手の親指の先端を軽く触れ合わせるようにします。肩や腕が安定しないときは、組んだ手の下にタオルを敷きます。その上に手を乗せるようにして高さを調節します。



  5. 心身はリラックス
     視線は、できた姿勢に従ってゆったりと前に落とします。目は閉じるか、軽く開けたままにします。大切なことは、背筋を自然に伸ばした状態のままで、体はなるべくリラックスさせることです。



  6. 呼吸を数えて集中
     姿勢がととのったら、呼吸に意識を向けます。息が体に入ってくるのを感じ、出ていくのを感じます。呼吸は、鼻から吸って、鼻から吐きます。無理に深く呼吸する必要はありません。ゆったりとした姿勢で自然に呼吸することに気を付けてください。  呼吸を数えていきます。吐く息で1つ、吸う息で2つ。次の吐く息で3つ、そして吸う息で4つ、と、10まで数えていきます。  10までいったら、また1から数えます。息を数えることに意識を向けます。そこから意識がそれないようにします。意識がそれたときは、ゆっくりと呼吸を数えることに意識を戻してください。  思考や感情が浮かんできて心がさまよっても、それを認め、穏やかに呼吸に意識を戻し集中します。

  7. 坐禅を終えるとき
     坐禅を終えるときは、目を閉じたまま、あるいは半眼のまま、ゆっくりと深呼吸します。鼻から吸って口から吐きます。これを3回ほど繰り返します。手をゆっくりとひざの上に乗せます。目をゆっくりと開いていきます。体を前後左右に揺らします。坐禅を長い時間行ったときは腕や足、体をさすって終了です。



「この機会にはじめよう」

 先ずは気軽に始めて体験し、慣れないうちは5分でも10分でも、継続してみてください。少しでも自分自身をあるがままに観る力を養うことは、そのまま、禍を転じて福となす力を養うことにもつながります。


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